志摩力男のリスク管理手法 | 損失を抑える4つの鉄則とは?

みお
FXは利益を追うのも大事だけど、リスク管理が全然できなくて…志摩力男氏の損失を抑える鉄則を教えてほしい!
そうた
志摩氏は外資系で20年以上活躍したトップトレーダー。この記事では、その経験から導かれた『損失を最小限に抑える4つの鉄則』を詳しく解説するよ!

志摩力男氏のプロフィールとトレード哲学

まず、志摩力男氏のプロフィールを簡単に紹介しておきましょう。志摩氏は慶應義塾大学経済学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券、ドイツ証券など名だたる外資系金融機関でプロップディーラー(自己勘定ディーラー)を歴任。その後、香港にてマクロヘッジファンドマネージャーとしても活躍してきました。現在も現役トレーダーとして活動する一方、「志摩力男のグローバルFXトレード!」というメルマガを通じて、自身の相場観や分析、実際のポジション情報を配信しています。

志摩氏のトレード哲学の根幹にあるのは「損失管理の徹底」です。いくら優れた分析力や相場観を持っていても、リスク管理ができなければ長期的な成功は望めません。志摩氏は「勝率よりも損益比率」を重視し、「小さく負けて、大きく勝つ」というシンプルながら実行が難しい原則を貫いています。

志摩力男流リスク管理の4つの鉄則

志摩氏のリスク管理手法は、長年の実戦経験から導き出された4つの鉄則に集約されます。これらの原則は単純明快ですが、実践するには強い自己規律が必要です。それでは順に見ていきましょう。

鉄則1:総資金に対する適切なリスク配分

志摩氏が最も重視するのが、1回のトレードで失っても良い金額を明確に決めておくことです。具体的には、総資金の1~2%を1トレードの最大損失額として設定します。例えば、100万円の口座であれば、1万円~2万円が1トレードでの最大損失額となります。

この原則を守ることで、たとえ連続して負けたとしても資金を大きく減らすことなく、トレードを継続できます。10回連続で負けたとしても、総資金の10~20%程度の損失で済むため、その後の挽回も十分可能です。

志摩氏は「資金管理こそがプロのトレーダーの基本」と強調しています。どんなに優れた分析やエントリーポイントも、この原則を無視すれば意味がないのです。メルマガ内でも、ポジションサイズの重要性について頻繁に言及し、読者に対して適切なリスク配分を促しています。

鉄則2:明確な損切りラインの設定と遵守

トレードを始める前に、必ず損切りラインを決めておくことも志摩氏の鉄則です。多くの素人トレーダーは、「もう少し待てば戻るかも」と考えて損切りができず、最終的に大きな損失を被ります。志摩氏は、エントリー前に損切りラインを決め、それを絶対に守ることを徹底しています。

損切りラインの設定方法としては、テクニカル的な重要ポイント(サポート・レジスタンスライン、移動平均線など)を参考にしつつ、1回のトレードでのリスク許容額に基づいて決定します。例えば、ドル円で1円の値幅を損切りラインとする場合、10万通貨なら10万円の損失となるため、総資金が500万円以上ないと適切なリスク管理とは言えません。

志摩氏は「損切りは感情ではなく、事前に決めたルールに従って機械的に行うべき」と説きます。感情が入ると判断が鈍り、結果的に大きな損失につながるからです。

鉄則3:リスク・リワード比率の最適化

リスク・リワード比率とは、トレードでのリスク(最大損失額)に対して、どれだけのリワード(期待利益)を見込むかという比率です。志摩氏は最低でも1:2、できれば1:3以上のリスク・リワード比率を持つトレードを心がけています。

例えば、1トレードで最大2万円の損失を許容するなら、最低でも4万円、できれば6万円以上の利益が見込めるトレードを選ぶということです。この原則を守ることで、勝率が50%を下回っても、長期的には利益を出せる可能性が高まります。

志摩氏のメルマガでは、実際のトレードポジションについても、このリスク・リワード比率を意識した解説がなされています。例えば、「GBPJPY +x.x@xxx.xx」というポジション情報とともに、想定される利益目標や損切りラインについても言及し、リスク・リワード比率が適切であることを示しています。

鉄則4:市場環境に応じたポジションサイズの調整

志摩氏の4つ目の鉄則は、市場環境に応じてポジションサイズを柔軟に調整することです。相場には明確なトレンドがある時期もあれば、レンジ相場やボラティリティが高い不安定な時期もあります。こうした市場環境の変化に応じて、ポジションサイズを調整することが重要です。

例えば、トレンドが明確で、自分の分析に自信がある場合は、通常よりやや大きめのポジションを取ることもあります。一方、市場が不安定で方向性が読みにくい場合は、ポジションサイズを小さくして様子を見るというアプローチを取ります。

志摩氏のメルマガでは、「GBPJPY +x.x@xxx.xx (従来x.xだったので、少し増やしました)」「EURGBP -x.x@x.xxxx (従来x.xだったので、少し減らしました。GBPJPYを増やすつもりです)」というように、市場環境の変化に応じてポジションサイズを調整している様子が伺えます。

この柔軟な調整により、有利な相場環境ではしっかりと利益を取り、不利な環境ではリスクを抑えるというバランスの取れたアプローチが可能になります。

志摩力男氏のリスク管理実践例

志摩氏のリスク管理手法がどのように実践されているか、具体的な例を見てみましょう。メルマガの配信サンプルから、いくつかの実践例を紹介します。

ポンド円トレードの事例

2019年12月のメルマガでは、志摩氏がポンド円のロングポジションを持っていることが記載されています。「GBPJPY +x.x@xxx.xx (従来x.xだったので、少し増やしました)」という記述から、市場環境の変化に応じてポジションサイズを調整していることがわかります。

このポジションについて志摩氏は、「11月のポンド相場は小動きでしたが、10月に10円以上上昇して、軟化しないというのも驚きです。基本的に強い相場であり、英総選挙でおそらく95%ぐらいの確率で保守党が過半数を制するでしょうから、ロングキープで選挙に臨むつもりです」と分析しています。

ここでは、政治イベント(英総選挙)を見据えたポジション管理が行われており、高い確率で有利な結果が期待できるため、ポジションサイズをやや増やすという判断がなされています。同時に「それが今年最後のチャンスになるのではと考えています。xxx円方向にジャンプするでしょう。しかし、その後は調整で、またxxx円ぐらいに戻すことになると想定しています」と、利益目標と調整の可能性についても言及しています。

豪ドル/NZドルショートの事例

別の例として、豪ドル/NZドルのショートポジションについても興味深い記述があります。「AUDNZD -x.xx@x.xxxx (先週金曜日にクローズしたのがx.xxxxなので、少しギャップを生じてしまいました。少額なので、戻りでショートを増やしたいと思います)」という記述から、ポジションの再構築と管理の様子が伺えます。

このポジションについて志摩氏は、読者からの質問への回答で「現在持っているAUDNZDのショートですが11月22日にx.xxxxで作ったポジションです。2,3日後に半分利食いを入れましたが、その後はそのまま放置しています。これは、少し長めに持とうとは思っています(豪とNZのファンダメンタルズが違うので)」と説明しています。

ここでは、部分的な利益確定によるリスク低減と、ファンダメンタルズに基づく長期保有の判断が示されています。また「状況が変化したと判断した場合は、閉じることになります。米中合意がなされて、関税撤廃が進み、世界景気に大きな刺激が入りそうと判断できれば、AUDNZDのショートは閉じることになります」と、ポジション管理の条件も明確に示されています。

志摩力男流リスク管理の実践ポイント

志摩氏のリスク管理手法を自分のトレードに取り入れるための実践ポイントをまとめてみましょう。

トレード前の準備と心構え

トレードを始める前に、以下の点を明確にしておくことが重要です。

  • 総資金に対する1トレードの最大リスク額(1~2%を推奨)

  • 明確な損切りラインと利益目標

  • リスク・リワード比率(最低1:2以上)

  • 現在の市場環境の分析と適切なポジションサイズの決定

    志摩氏は「トレードの80%は実際のエントリー前に決まる」と考えています。事前準備と計画が十分であれば、実際のトレード中の感情的な判断を最小限に抑えることができます。

    トレード中の感情コントロール

    トレード中の感情コントロールも、リスク管理において非常に重要です。志摩氏は以下のポイントを強調しています。

    • 事前に決めたルールを厳守し、感情に流されない

    • 損切りは迷わず機械的に実行する

    • 利益が出ている時も、利益確定の基準を明確にしておく

    • 連敗や大きな利益の後も、冷静さを保つ

      「トレードで最大の敵は市場ではなく、自分自身の感情である」というのが志摩氏の持論です。特に損失を受け入れられない心理が、最終的には大きな損失につながることが多いのです。

      トレード後の振り返りと改善

      各トレード後の振り返りも、リスク管理能力を高めるために欠かせません。志摩氏は以下のような振り返りを推奨しています。

      • トレードの結果だけでなく、プロセスを評価する

      • リスク管理ルールを守れたかどうかを確認する

      • 勝ったトレードでも、改善点がないか検討する

      • 負けたトレードから学び、同じ失敗を繰り返さないようにする

        志摩氏のメルマガでも、過去のトレードの振り返りや、市場環境の変化に応じた戦略の調整について頻繁に言及されています。このような継続的な学習と改善が、長期的な成功につながるのです。

        志摩力男のメルマガから学ぶリスク管理の実際

        志摩氏のメルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!」では、実際のトレードポジションとともに、市場分析や戦略の解説が提供されています。このメルマガからリスク管理について学べるポイントをいくつか紹介します。

        実際のポジション情報から学ぶ

        メルマガでは、志摩氏の実際のポジション情報が公開されています。例えば「GBPJPY +x.x@xxx.xx」「EURGBP -x.x@x.xxxx」「AUDNZD -x.xx@x.xxxx」などの形式で、通貨ペア、買い/売りの方向、ポジションサイズ、エントリー価格が示されています。

        これらの情報から、志摩氏がどのような通貨ペアに注目し、どの程度のリスクを取っているかを学ぶことができます。また、ポジションサイズの変更(「従来x.xだったので、少し増やしました」など)についても言及されており、市場環境に応じたリスク調整の実例を見ることができます。

        市場分析とリスク評価

        メルマガには、各通貨ペアや世界経済の分析も含まれています。例えば「米国株の堅調、世界経済が少し戻すことから、ややリスクオン的な流れになるでしょう。そうした中、ファンダメンタルズが下降しつつある「円」は下落トレンドに入る予感がしております」といった市場環境の分析が示されています。

        こうした分析は、リスク評価の基盤となります。市場が「リスクオン」か「リスクオフ」か、各通貨のファンダメンタルズはどうなっているか、などの情報から、どの通貨ペアでどの程度のリスクを取るべきかの判断材料を得ることができます。

        質疑応答から得られる洞察

        メルマガには読者からの質問に志摩氏が回答するセクションもあり、ここからもリスク管理に関する貴重な洞察を得ることができます。例えば、トレード期間についての質問に対して、志摩氏は「時間的なタイミングより、利食いもしくは損切りを行うべきレベル、タイミング、それとも状況の変化の方を重視しております」と回答しています。

        この回答からは、機械的な時間枠よりも、市場状況や事前に設定した損益ラインを重視するという志摩氏のアプローチが伺えます。また「取れるリスク量に限りがありますから、塩漬けのポジションを解消してもっと短期的に儲かりそうなポジションに乗り換えたりすることもあります」という記述からは、リスク資本の効率的な配分についての考え方も学べます。

        初心者トレーダーへの志摩流リスク管理アドバイス

        最後に、初心者トレーダーが志摩氏のリスク管理手法を取り入れるためのアドバイスをまとめます。

        小さく始めて経験を積む

        志摩氏は、初心者は小さなポジションから始めて、経験を積むことを推奨しています。特に最初のうちは、実際の損失額よりも、リスク管理の原則を学ぶことに重点を置くべきです。例えば、総資金の0.5%程度のリスクから始め、徐々に1~2%に増やしていくというアプローチが有効です。

        小さなポジションであれば、感情的な判断に流されにくく、冷静にトレードのプロセスを学ぶことができます。また、連敗しても資金を大きく減らすことなく、長く市場に参加し続けることができます。

        トレード日記をつける習慣

        志摩氏は、トレード日記をつけることの重要性も強調しています。各トレードについて、以下の情報を記録しておくと良いでしょう。

        • 日時と通貨ペア

        • エントリー理由と戦略

        • ポジションサイズと総資金に対するリスク率

        • 損切りラインと利益目標(リスク・リワード比率)

        • 実際の結果と反省点

          こうした記録を継続的につけることで、自分のトレードパターンや弱点を客観的に分析できるようになります。特に、リスク管理ルールを守れなかった場合の理由と結果を記録しておくことで、同じ失敗を繰り返さないための教訓となります。

          継続的な学習と自己改善

          FX市場は常に変化しており、リスク管理手法も状況に応じて進化させていく必要があります。志摩氏自身も、長年の経験を通じて自分のリスク管理手法を磨き続けています。

          初心者トレーダーは、志摩氏のようなプロの手法を参考にしつつも、自分自身のトレードスタイルや性格に合ったリスク管理アプローチを見つけていくことが大切です。メルマガや書籍、セミナーなどを通じて継続的に学び、実践と振り返りを繰り返しながら、自分だけのリスク管理システムを構築していきましょう。

          まとめ | 志摩力男のリスク管理哲学

          志摩力男氏のリスク管理手法は、シンプルながらも奥深いものです。その核心にあるのは、「小さく負けて、大きく勝つ」という原則と、徹底した自己規律です。

          4つの鉄則をおさらいしておきましょう。

          1. 総資金に対する適切なリスク配分:1トレードのリスクを総資金の1~2%に抑える

          2. 明確な損切りラインの設定と遵守:感情ではなく、事前に決めたルールに従って機械的に損切りを実行する

          3. リスク・リワード比率の最適化:最低でも1:2、できれば1:3以上のリスク・リワード比率を持つトレードを選ぶ

          4. 市場環境に応じたポジションサイズの調整:有利な環境ではやや大きめに、不確実な環境では小さめにポジションを調整する

            これらの原則は、単に損失を抑えるだけでなく、長期的に安定した利益を生み出すための基盤となります。どんなに優れた分析力や相場観を持っていても、リスク管理ができなければ、最終的には市場から退場することになるでしょう。

            志摩氏のメルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!」では、これらのリスク管理原則が実際のトレードでどのように適用されているかを学ぶことができます。メルマガでは、実際のポジション情報や市場分析だけでなく、読者からの質問への回答も提供されており、より深くリスク管理について学ぶことができるでしょう。

            最後に、リスク管理は単なるテクニックではなく、投資哲学であることを忘れないでください。それは市場と自分自身の両方に対する深い理解に基づいており、長期的な成功のために不可欠な要素なのです。志摩氏の言葉を借りれば、「トレードの勝敗は、エントリー前にすでに80%決まっている」のです。

            志摩力男氏の実践的なリスク管理手法について、さらに詳しく学びたい方は、メルマガ 志摩力男のグローバルFXトレード!をぜひチェックしてみてください。プロトレーダーの生の相場観と実際のトレード情報から、あなたのFXトレードも大きく変わるかもしれません。

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